不登校関連の大変♪
不登校児童の親心得(わが家の場合)♪/不登児童の高校退学/不登校児童の男女交際

不登校児童の高校退学は大変♪

 いじめ・男女交際・勉強の遅れ・単位不足等、高校生の不登校児童が退学に至る理由はいろいろあると思いますが、いざ退学に!!……となると、親からの視点で困ったことを列記しますね。

1.仕事がない。

 アルバイト募集のほとんどが高卒以上または高校在学なので、中卒扱いでの仕事探しは大変だったようです。正直に中退であることを告げると、どの募集先も門前払いの状態でした。
 そもそも不登校児童は不器用な場合が多いですので、普段から仕事探しは一苦労です。それが、「中卒扱い」・「高校中退」という重荷を背負った上での仕事探しになりますから、本人のストレスはかなりなものです。その上、折からの不況もありますので、中退後の社会人生活は厳しいものと覚悟してください。
 

2.旧在籍高校は退学者に冷たい。

 退学が決まれば、それまで在学していた高校職員が冷たい態度になることは当然ですね。不登校児童には、それが寂しいと感じる子どもや逆恨みをする場合も多々あります。そして親にとっては、「子どもに仕事がみつからない心配」・「高校の転編入に関わる相談先がない」・「子どもの心の退学ダメージのケア」等、様々な問題がやってきます。

3.転編入について。

 同年生まれの子どもに「一年卒業が遅れる」ということは誰でも嫌がります。けれど不登校児童は、「一年遅れるダメージ」そのものを受け入れられない場合が多々あります。本人のプライドが許さなかったり、自分自身の不甲斐なさに立ち直れなくなったり……。自業自得といえばそれまでですが、不登校児童の親御さんはできるだけ本人の希望を聞いた上で、早急に転編入先を探してあげてください。
 ちなみに「転入」とは、高校に在学している生徒が他校に籍を移すことです。在学中に転校するならば、私立高校は時期を選ばす受け入れてくれる場所は多々あります。(高校教諭の中には、転入時期を10月のみと決めてかかる場合がありますのでご注意ください。猶、この10月というのは公立の定時制高校等が転入を受け入れる時期です。私立転校の場合も、10月を受け入れ時期としている高校が多いですので、転入時期の目安に探してみてください。)
 「編入」とは、一度退学した児童が、他校に籍を入れることをさします。退学になってからの編入は、退学日の「翌日」までに受け入れ先高校を決めてしまわないと、一年を無駄にしてしまうことになります。(基本的に高校一年生で退学すると、次年度の新入学。二年生以上ならば、単位を履修した学年以上への編入となります。)
 ですが、事情によっては、退学後の編入を考慮してくれる私立高校は存在します。その多くは通信制を備えた高校です。ですので、いざ退学となってしまった場合は早急に通信制もある高校に相談してみてください。 通信制も備えている高校では、通学制へ編入できる可能性がゼロではありません。
(受け入れ先の高校情報は、後日「会員P」等を作りまして掲載したいと思います)

4.転編入時の貸付について

 私立高校に転編入となれば60万円程度を入学時準備資金として用意しなくてはなりません。
 ご家庭で資金用意が困難な場合は、以下のような貸付方法があります。
○日本政策金融公庫
 国の教育ローン(教育一般貸付)
 *厚生年金の支払いがない世帯・水道光熱費に滞納のある世帯等は、認可されない場合があります。
○各区市町村・社会福祉協議会
 上記の日本政策金融公庫等の融資が受けられなかった場合、こちらの貸付機関をお尋ねください。各区市町村窓口にて相談できます。
 *基本は生活保護世帯を対象なようですので、あくまでもこちらは最終手段と考えてください。
 
 私立転編入後の学費に困る場合は、学費減免制度・各種奨学金の募集もあります。家庭の事情もあることと思いますが、学資不足による不登校児童の高校進学断念は子どもの将来のためにできるだけ避けていただけると幸いです。

 

2010.7.5 writer:秋芳美希